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中国教育ニュース通信2020年7月号|中国EdTech#40

はじめに

今回は、7月までの中国の教育関連のニュースをまとめてお伝えしていきます。今回の注目のトピックは、武漢のハイテク特区でEdTech産業の育成を強力に推し進める政策が発表されたことです。この政策で示された目標を達成すれば数年後には武漢が中国有数の有力EdTech企業を抱える都市となります。

引用元は、芥末堆というニュースメディアの週ごとのニュースまとめを翻訳したもので、政府の政策から企業のサービスや統合、大学や社会の動きまで幅広くカバーできます。芥末堆以外のソースにあたったものは、記事の下に出典を記載しました。それでは見ていきましょう。

6/28:武漢にEdTech産業開発区を構築のため50億元の基金と1000エーカーの土地提供
6月29日、武漢東湖新技術開発区(以下、東湖新技術開発区と呼ぶ。通称は「光谷」)管理委員会と中国(湖北)パイロット自由貿易区武漢地区管理委員会は共同で「オンライン教育サービスの良質な発展を促進するための政策」を発布しました。本発表では、50億元のEdTech産業発展支援基金の設立、1000エーカー(東京ドーム約86.6個分に相当)以上の産業用地の提供、EdTech産業推進協会の設立などが掲げられました。2025年までには、多くのEdTechサービスのリーダーやエース級の企業が育成され、武漢におけるEdTech業界の総売り上げが1000億元を超え、国内外で有名なEdTechサービス業界を創出することを目指しています。

2015年に国をあげて「インターネット+」産業の育成が開始して以来、東湖新技術開発区は2800社以上の企業を集め、10万人以上の雇用を創出しました。特に、ライブストリーミング、EdTech、ニューリテール、人工知能、サイバーセキュリティなどの分野が急速に発展しています。その中でも、関連する分析レポートによると、中国のEdTechサービスユーザーの規模は2019年に2億6,100万人に達し、2020年には3億900万人に達すると予想されています。中国のEdTech市場規模は2019年に4041億元に達し、2020年には4538億元に達すると予想されています。

公開情報によると、現在、東湖新技術開発区は現在、110以上のEdTech企業の本拠地であり、2万人以上の従業員を擁し、幼児教育、K12教育、職業教育、語学教育などの様々な分野をカバーしています。ここではいくつかの地元企業が台頭し、その後他の地域からもEdTechの有名企業が第二本部などを置くなどして、EdTech工業団地のクラスターが形成されています。

大手EdTech企業は、人件費、ビジネスの焦点、優遇政策などを考慮して、中西部の都市への展開を加速しています。武漢は優遇政策、大学のリソース、立地、マンパワーなどの利点を持つとは言え、新興産業への移転を目指す成都、西安、南京、長沙、鄭州などの都市との激しい競争に直面しています。

6/29:中国教育ユニコーンの作業幇、7億5000万ドル資金調達
6月29日、オンライン教育プラットフォームの作業幇は、7億5000万ドルのシリーズEの資金調達の完了を発表しました。今回の資金調達は、リードインベスターの方源キャピタルとタイガーグローバル、加えて、カタール投資庁、セコイアキャピタル中国ファンド、ソフトバンクビジョンファンド、天図投資、襄禾キャピタルなどに投資を受けました。 泰合キャピタルは、引き続き専属のファイナンシャル・アドバイザーとして活動しています。

作業幇は、宿題の写真検索アプリからサービスを打ち立て、オンラインライブ授業、計算補助アプリを開発し、現在では、ユーザー数では中国最大K12オンライン教育プラットフォームになっています。

7/3:産業情報技術部がユーザーの権利を侵害するアプリに警告
7月3日、中国産業情報技術部情報通信局は、利用者の権利を侵害している疑いのある15のアプリを公表した。このうち10のアプリはオンライン教育関連のもので、智慧の樹(智慧树)、ClassIn、洋葱学院、小盒学生などが含まれる。

違反行為には、過度なアプリ許可の要求、許可を与えなければ利用を認めない、無断で第三者機関への個人情報を共有すること、ターゲティング通知の利用を強要するなどが含まれます。

産業情報技術部はこのほど、第三者調査機関を組織してスマートフォンアプリを検査し、問題のある企業に是正を促しました。そして今のところ、15個のアプリではまだ当該機能の修正が完了していません。 産業情報技術部は、これらのアプリの修正・実装作業を7月14日までに完了させるよう求めており、それを怠ったものは処分の対象となる可能性があります。

コメント
EdTech企業は顧客獲得や顧客維持のためにアプリに様々な機能を搭載しきましたが、悪質な機能に対し規制が入りました。ひそかに、あるいは半強制的に個人情報を収拾・利用したり、様々な権限を半強制的に与えさせるものが規制されたアプリのうちの大半です。昨年から学外のオンライン塾の運営に対して規制が入ったことにも共通しますが、個人情報の扱いや、消費者(ユーザー)の権利を守る動きが出てきています。

7/7:2020年中国大学入試前夜、26日ぶりに北京での新規感染者0人
7月7日、全国の高校生が1ヶ月遅れで大学入試に臨みました。データによると、7月6日0時~24時の時点で北京での新たな確定症例は0人となり、6月11日0時以来の0人となりました。

6月19日の教育部の記者会見によると、2020年の全国大学入試の受験者数は昨年より40万人多い1071万人に達するそうです。全国に40万以上の試験会場があり、試験官やスタッフはは94万5000人に達します。 教育部高等教育学生部の王輝部長は会議で、今年の大学入試は新型コロナウイルス流行の発生以来、全国的に最大の組織的集団活動であると述べました。

北京では今年、2867の会場で大学入試を実施しており、感染症予防の必要性から、各試験会場の受験者数を従来の30人から20人に減らしている。 同時に、各受験管理センターには、防疫の日常業務と緊急時の対応を担当する防疫副試験官が配置されました。

コメント
日本でも資格試験や入学試験の際に、海外でとられている感染症対策や夏季の熱中症対策を参考にできるでしょう。

7/15:教育部:小中高校・大学に労働教育の必修科目を導入へ
先日、教育部から「大学・小中学校・高等専門学校における労働教育に関するガイドライン」が出され、大学・小中学校・高等専門学校において労働教育の必修科目が導入されることが示されました。 同時に、労働教育サービスを提供する企業の関心を引くために、学校は民間の労働教育サービスを利用することも可能です。

7/15:上海の小中高校は9月1日に始業、軍事訓練や夏合宿などの集会活動の中止

上海市教育委員会は7月15日、2020年度の学校暦と夏休みの取り決めに関する通知を発表し、小中高校は9月1日に正式に始業すること、生徒と教師は原則として学年開始の14日前に自己健康観察を行うこと、夏休み期間中は集会活動は行わないことを明記しました。

また、夏休み中の学校の業務として以下のことが明記されました。学校は、夏季の校舎管理・人員管理計画を精緻化し、滞在学生数を合理的に決定する必要があり、学生の入退室は厳格な登録システムと温度検知システムを実装する必要があり、学生のアパートは閉鎖管理、朝・昼・夕の点検システムを実装する必要があります。夏休み中に学校で勤務する教員が上海を離れる必要がある場合は、再入校の許可手続きをしなければなりません。

出典
【懒人周末】“苟晶被顶替上学事件”15人被处理;武汉多举措打造在线教育产业高地
【懒人周末】豫章书院案一审宣判;多地因暴雨内涝致高考生被困
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